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古代日本のルーツ 長江文明の謎 (プレイブックス・インテリジェンス)
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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| 人気ランキング: | 117644 位
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定説を覆す壮大なロマン
古代の世界4大文明と言えば誰でも知っているが、誰が"4つ"と決めたのだろう ? インドでインダス川流域に文明が栄えたとすれば、同時期にガンジス川流域に文明が栄えていたと考えても不思議ではない。そんな子供の頃からの私の疑問に、より日本に身近な中国を対象にして、壮大な説を展開してくれるのが本書。
著者は環境考古学が専門。中国と言えば黄河文明だが、それより南にあり、より温暖・豊潤な揚子江流域に文明が栄えていてもおかしくない。著者の専門である環境考古学により、今から5700年前に大きな気候変動があったことが明らかになり、この気候変動によって稲作文化が揚子江流域に広がったと著者は説く。黄河文明が花開くより1000年前だ。揚子江文明の担い手は農耕民族である。農耕の普及は都市化を促す。実際、揚子江の流域には遺跡の跡が点在すると言う。農耕が普及し始めたのはメソポタミアが最初で、それがヨーロッパの一足早い都市化をもたらしたという西洋史観を覆す論も心地良い。
そして、この稲作文化が日本に伝わり、縄文から弥生への移行を促す(もっとも近年は縄文時代の末期から稲作が行なわれていたとの説が有力であるが)のである。早く"世界5大文明"と呼称されるのを私も待ち遠しくなる、壮大なロマン溢れる好書である。
科学的手法に基づいた、考古学の気宇壮大な仮説
著者は理系の考古学者で、文明に対する自然環境の影響を重視し、科学的手法を用いた環境考古学を提唱していることで知られているが、ここ10年ほどその手法を駆使し調査した結果、長江流域に所謂世界四大文明に匹敵する巨大文明が存在したことを確信し更に出現時期もそれらに先立つ可能性が高いという説を提示している。
また、著者はそれらの知見を基にして文明の性格について自説を展開している。主な説は、文明誕生一元史観に対する多元説、日本人の長江文明起源説、西洋歴史学を支配してきた「力と闘争の文明」史観の「美と慈悲の文明」史観への転換の有用性説、である。何れも気宇壮大な説で魅力的であり、これからの発展が期待される。
幻の長江文明
黄河文明をさらにさかのぼるとされている中国南部の巨大な文明に迫ります。 日本人や苗族との類似をあげ、四大文明とは違う新しい平和的な文明の仮説は読んでいて大変、興味をそそらせます。米や魚を食べている自分たちが急に誇らしく感じます。
青春出版社
古代中国と倭族―黄河・長江文明を検証する (中公新書) 一神教の闇―アニミズムの復権 (ちくま新書) 古代朝鮮と倭族―神話解読と現地踏査 (中公新書) 環境と文明の世界史―人類史20万年の興亡を環境史から学ぶ (新書y) 環境考古学事始―日本列島2万年の自然環境史 (洋泉社MC新書)
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